2004年 11月 13日 ( 1 )

吉野川で洪水日本記録。第十堰びくともせず。

さて衆議院第2議員会館である。この日、朝から豪雨で吉野川上流では大雨洪水警報、徳島空港もどしゃ降りで、JAL便は降りることができずに大阪空港へ行ってしまった。東京行きは欠航である。シンポは2時開始だ。「これはやばい」

途方にくれていたら、勇敢にも次便のスカイマーク機が着陸したので、ぼくも猛スピードでチケットを買い換えて飛び乗った。こうして2時40分「ぜいぜい」と息をしながら大汗をかいてぼくは議員会館にかけこんだのである。

b0050788_0431390.jpgせまい会議室は120人でいっぱいである。佐藤謙一郎さんがいる。徳島の高井美穂さんがいる。だがほかの議員さんはいるのだろうか。あとで聞いたら、視認しただけでも菅直人さん、小宮山さん、ツルネンマルテイ、石毛瑛子、阿久津幸彦、加藤敏幸の各氏(みなさん民主党?)など10人はいたという。さすが議員会館である。
(シンポの写真は広瀬一好さん撮影)


b0050788_044517.jpgぼくは、まず今朝11日付けの徳島新聞記事を見せた。台風23号の洪水は吉野川の史上最大だった(岩津地点で15700㌧秒)と国交省が発表したのである。ダムのカット分2800㌧を入れると18500㌧であるから、これまで日本記録といわれた利根川カスリーン台風洪水の17000㌧(15000㌧という説もある)を上回る日本最大の洪水である。

皮肉なことに、この史上最大の洪水は「可動堰計画の誤り」を実地に検証してしまった。旧建設省は「治水対策が最も急がれる第十堰」と強調してきたのだが、実際は...。
b0050788_15247.jpgその1 第十堰と周辺堤防はびくともしなかった。
その2 第十堰周辺は堤防天端まで4m以上の余裕があった。(HWLまで2m)
いっぽう第十堰以外の上下流いたるところではんらんが発生した。
やはり治水対策の対象は第十堰ではなかったというわけである。

この大洪水は、緊急になすべき課題もあきらかにしてくれた。
その1 中小河川、内水対策、土砂流木対策。
その2 洪水のピークを下げる対策(森の整備など)の導入。
その3 堤防補強し、被害を減らすソフト対策の導入。
大洪水はこれまでを反省し転換するチャンスでもあるのである。

つぎに、第十堰問題の現状を報告した。
b0050788_161515.jpg国交省が4月に発表した「よりよい吉野川つくり」によって、第十堰をめぐるせめぎあいは、第十堰保全への新しい段階に入った。住民は二度と可動堰が復活しないよう科学的なダムの代替案を作成した。それは住民が主導し自治体が連携する新しい河川自治のスタイルである。国はこれb0050788_171513.jpgを尊重してもらいたい。

そして、注目の吉野川「緑のダム」事業である。
その1 基本高水が過大になるのは森林の状態が反映されていないためである。
その2 人工林を強間伐して混交林にすれば、新たなダムを作らなくてすむ。
その3 事業費年15~20億円の予算で根本的な治山治水ができる。

5時シンポジウムが終わったあと、中根先生はたくさんのひとに囲まれて応対に忙しそうだった。ぼくは最終便の飛行機の時間に気がついて、打ち上げのビールを一口飲んだだけであわてて飛び出した。きっとうらめしそうな顔をしていたに違いない。3時間でとんぼ返りの忙しい一日だった。
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by himenom | 2004-11-13 01:07