2004年 11月 05日 ( 1 )

郡上八幡にてー砂防ダムのこと

b0050788_19504148.jpg○田口康夫さん(渓流保護ネットワーク)の話を聞いて驚いてしまった。
砂防ダムの話である。

日本全国の砂防ダムの数は約8万5000。大変な数だが、驚いたのはここからである。これだけの砂防ダムを作っても、その達成率はわずか22%なんだそうである。

このペースだと44%になるのにはあと100年かかるだろうが、老朽化したダムが壊れ始めているため(1964年から4年間で769基もの治山ダムが壊れた)、結局100年後の整備率も相変わらず22%だろう、と田口さんは大胆に予測した。

「えっ」と思ったが、次のデータをみて納得した。国が示す全国の土石流危険渓流(つまり砂防ダムを作らなければならない川)は、98年には約8万カ所だったのが、2003年にはなんと18万カ所に増えているのだ。5年間で2倍以上も達成目標が増えている!!

なんのことはない、砂防ダム事業とは永遠に達成不可能な事業なのである。しかも数十兆円b0050788_1952597.jpgから数百兆円の金がかかる。そんな金はどこにあるのか。
一方土砂災害は減ったか。NOである。今年は並みの土石流災害ではニュースにさえならないくらいだ。

聞いていて、川の治水事業とそっくりだなあ、とため息が出た。
たとえば、荒廃した放置人工林がどんどん山を崩壊させていることに目をつむって、砂防ダムをいくら作っても問題が解決するはずがないではないか。金の使い方を変えるときがきているのである。

シンポジウムの会場から「村では砂防反対は奇人変人よそ者あつかいなんです」と発言したひとがいた。そうだろうなあ、たいへんだろうなあと思う。でもがんばってほしいのだ。反対が目的じゃなくて、いい山を残すのが共通の目的だから。そして、根本的治山のための金(予算)を取ってくる、そのb0050788_19581587.jpgしたたかな力と知恵はかならず現場にこそあると思うからである。
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by himenom | 2004-11-05 19:54